【NARUTO】Break&Peace ⑵【うちはオビト】
第12章 Dawn33.狩鷹と死蜂
香「水月がこんなに…。くそ!」
水月は八尾の尾獣玉が直撃し、真っ白いゼリーのような身体で水に浮いていた。
尾獣玉が大爆発を起こした後の周囲は何もなかった。
切り立った20mはあった細長い岩々も全て崩れ去り、残骸だけが残されていた。
水月が操っていた水があった少し大きな溜池が決壊し、辺りは水場になっている。
香「逃げきれないぞ!どうすんだよ!?」
香燐はサスケに焦ったように限られた力で声を絞り出した。
サスケは仲間たちを見回す。
尾獣玉の盾となり、抜け殻のようになってしまった水月ーー…
水「ここは僕がやる!今のうちに逃げろ!」
自分に身体を分け与え、小さくなってしまった重吾ーー…
重「お前は死なせない…。君麻呂の形見だからな」
自分のチャクラを限界まで与え続けてくれた香燐ーー…
香「ほら!サスケ!さっさとウチに噛みつけ!」
サスケは目を閉じると、”仲間”の思いが身体中を駆け巡る。
佐(こんなところで…)
信じてくれる仲間ーー…
助けてくれる仲間ーー…
守ってくれる仲間ーー…
佐(死なせてたまるかーー…!!)
蜂「ウィイイイイイイイ!!!」
八尾のタコ足が彼らに牙を向いた刹那、サスケの閉じた瞳から血の涙がこぼれ落ちたーーーーー…
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