第10章 千尋
その音に合わせる様に千尋は声を上げた。
「あん、あん、あん、あん、お、お兄ちゃん…」
千尋の膣は物凄い締め付けだった。
やはり初めてのセックスだからだろう。
今、あれ程欲しかった千尋と身体が繋がっているのだ。
僕はその事に感動していた。
ペニスをもっとピストンしてゆく。
僕のペニスも頂点へと向かってゆく。
身体中の血液がペニスへと注がれていた。
すると、ペニスは爆発を起こしたように大量の精液を千尋の身体の中に放出していった。
僕のペニスはドクンドクンと脈打ち最後の一滴を絞り出すように動いていた。
僕はとても満たされた気持ちになっていた。
身体がまだ繋がったままで千尋にキスをした。
「痛かった?」
「うん、でも、今は大丈夫…」
僕が身体を離すと大量の精液と血液が混じった液体が千尋の脚を伝って流れていった。
それを大量のティッシュで拭いてゆく。
ベッドは赤い血で汚れてしまった。
だが、僕たちの心はとても満たされていたのだ。
僕はセックスが終わった後に、コンドームをしていなかった事に気づいた。
もし、千尋が妊娠したらその時は僕が責任を取ろうと、その時思ったのだ。
もう、千尋は妹ではなかった。
僕の大切な女性になっていた。
僕たちは服を着るとベッドシーツの交換をした。
赤い血で染まったベッドシーツを外した。
千尋はちょっと恥ずかしそうだった。
僕は、とても嬉しかったのだ。
だが、とうとう一線を越えてしまった。
この先、僕はどうしたら良いのだろう、と考えた。
この時、まゆみの事が頭に浮かんだのだ。
千尋とこうなった以上、まゆみとの関係は無理に思えた。
僕の苦悩はまだまだ続くのだった。
時計はまたも12時の時刻を告げるオルゴールのメロディを流していた。