第23章 島に伝わる噂
それから2時間後、ミーウたちは何事もなく無事に島に辿り着いた。ーーその島の名前は雲島。雲の形をしていることから、その名前が付いたと言われているが、ほぼ1日中島の空に雲がかかっているからこの名が付いたという説もあるらしい。その島には、スレイジが住んでた村並みの大きさの村が1つだけある。名前はクラウド村。村の住民はそんなにいないと言われている。
海岸に船をつけると、ミーウは1番最初に船を降りた。
「……なんか……暗い感じの島ね……」
ミーウは”見聞色”の覇気で辺りを探りながら言った。
「島はどんな感じだ? 人は? 強そうなのとかいそうか?」
スレイジはミーウに島の人たちがどんな性格の者なのか聞いた。
「……荒々しい性格の人たちじゃないのは確かだけど……」
「……だけど? 何だよ」
「……」
ミーウは目を細めて、村の方角を見た。
「何かを……恐れてる感じがする……」
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