第15章 船大工を探せ
次の日、ミーウたち一行は“船島”に着いた。ーー船の形をした島だから、その名が付いたと言われている。そこには、大きな港町がある。名前はシップタウン。その町には、漁師や海女などの海に関係する仕事をする者が多くいた。その中には、船大工もいた。ウォーターセブンにいるような名の知られる一流の船大工はいないが、それでも有名じゃないだけで腕は確かな一流の船大工がたくさんいた。
ミーウたちはその中の誰かに、船の修理を依頼しようと考えていた。
「ここの船大工は腕のいい人が多いって聞いたから、海賊船でも船の修理をしてくれる船大工を探して直してもらおう」
ミーウはアユナたちにそれだけ言うと、急いで船大工を探しに行ってしまった。
「……なんか……」
「うん?」
スレイジは走って行くミーウの背中を見つめたまま、ポツリと呟いた。
「……ミーウが船を直すのに、必死なように見えるのは……おれの気のせいか?」
「……」
アユナはしばらくの間、黙っていたが静かに語り始めた。
「この船は……」
スレイジはアユナは見た。
「ミーウにとって、何にも変えることができないくらい……大切な……大切な船なの……」
「……大切な船?」