第14章 君の温もり
スレイジと口喧嘩をしたミーウは疲れて、自分の部屋のベッドに突っ伏していた。
「疲れたー」
ーさっきまで暇だったから、ちょうどよかったと言えばよかったのだが……。
「スレイジの馬鹿ー! 意地悪ー!」
ミーウは枕を抱いて、ベッドの上をゴロゴロしながら叫んだ。しかし、ふと何かを思い、叫ぶのをやめた。
「そう言えば、前にも同じようなことがあった気が……」
そう独り言を呟いた。
(あれ?)
「いつだったっけ?」
ミーウは腕を組んで考えた。
ー馬鹿かお前! そんなことしたら、点数入れられるに決まってんだろ! いい加減にしやがれ!
ーふざけないで! キッドだって、ゴール全然守ってくれなかったじゃない! そっちの方が馬鹿でしょ!
ー何だと!
ー何よ! 馬鹿馬鹿!
「あ!」
(そうか……)
「キッドと口喧嘩したんだ」
ーーその日はサッカーのチーム戦をして、ミーウとキッドのグループがアユナとキラーのグループに負けた。それに対して、2人は口喧嘩をしたのだ。
ミーウは首にかかっているキッドのビブルカードが入った氷晶のネックレスを握り締めた。
(懐かしいな)
そこまで思って、ミーウは我に返った。
「な、何してんの。馬鹿みたい」
(キッドは……)