第8章 嫉妬

私はタカシを車に乗せるとタカシの住んでいる鷺沼のマンションへと車を走らせた。

「どこをどう行けばいいの？」
「246に出て、厚木方面に走ればいいさ…」

そう言われるがまま、私は246に出て厚木方面に車を走らせた。
鷺沼の駅近くに差し掛かった時だった。

「そこ、左に入ってくれ…」
「わかったわ…」

タカシの住むマンションは246沿いにあり、鷺沼駅からもそんなに遠くはなかった。
車をマンション近くのパーキングに停めた。

車を降りるとタカシはスタスタとマンションのエントランスへと入ってゆく。
私もその後を追い、エントランスへと入って行った。

エレベーターに乗り3階で降りた。
タカシの部屋は3階の301号室だった。

エレベーターからは直ぐのところにある。
部屋の鍵をタカシは開けた。

「さ、入れよ…」
「わかったわ…」

部屋は広いワンルームになっていた。
そこにセミダブルのベッドとテーブルに何故か大きな二人掛けのソファーが置いてあった。

その他にテレビが1台置かれていて、その他には何もなかった。
実に、シンプルな部屋だと私は思っていた。

「まぁ、座れよ…」