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氷が溶けるまで。【中原中也】

第8章 変わる日常


森「さぁ行こうか、毎年ありがとう。ちゃん。」

『いえ、首領のご友人なんですよね?』


私は首領とお墓参りに来ている。
墓石には"T.YUKIHIRA 愛する者とここに眠る"と彫られている。

毎年首領と来るのが恒例なのだ。
しかし誰なのかは知らない。
不意に気になって首領に尋ねた。

森「彼は雪平忠志。私と同じ医師だったんだ。」

『綺麗な名前ですね、何故亡くなったんですか?』


森「名前通りの心がとても綺麗で、志の高い男だったよ。不慮の事故で奥さんと共にね。あまりにも突然のことだった。2人には娘さんもいてね、、、。」

『娘さんは、、、?』


森「遠い親戚の家で幸せに暮らしているらしい。」

首領の目は何処か遠くを見ていた。
きっと大切な友人だったのだろう。


『善かったです、娘さんだけでも幸せに暮らせているのなら。』

森「きっと彼も彼女の幸せを望んでいる。そうだ、ちゃん実はね、、、。」


首領の言葉に驚きを隠せなかった。


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「なんだとっ!!行く気か!?」

が探偵社に出向すると云いだした。
異能力のコントロールの訓練が名目だが、恐らく糞太宰がなにか企んでいるに違いない。


俺の声に驚いた。

は頷き、言葉を続けた。


『私強くなりたいの、いつも中也に守られてばかり。前に私を光って云ってくれたでしょ?私も中也が光なの。守れるようになりたい。中也を、皆んなを、、、。』


「っ、、、。判った。だが条件がある。」


本当は行って欲しくない、は十分に強い。
別にこれ以上強くなる必要はない、俺が守るのだから。
然し、の目は本気だった。
何処となく先生に似ていた。


これは何を云っても無駄だな、、、。
止めるのは諦めたが、ある条件を出した。



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