第4章 眠り姫
『ちゅ、ん。ちゅ、んぅ。』
触れるだけの接吻を繰り返していたが、少しずつ深くしていく。
の存在を確かめるように、、、。
やっと手に入れることができた。
愛しい彼女。
目をきゅ。っと瞑り、顔を真っ赤にして口付けに応えるが可愛くて仕方がない。
『んぅ、ちゅ、、や。ん。』
俺の胸をトントン叩く。
そっと唇を離す。
『く、苦しいよ。』
「悪りぃ、手前があまりにも可愛すぎて。つい。」
『もう!中也の莫迦、、、。』
顔を真っ赤にし、目を潤ませて俺を睨む。
「んな、顔しても煽ってるようにしか見えねぇ。」
『もう!帰るよ、、、。立てる?』
怒りながらも俺の心配をしてくれる、可愛すぎんだよ!
「悪りぃ、結構全身痛てぇ。肩貸してくれるか?」
『勿論よ、掴まって。』
の小さい肩に腕を回す。
「ありがとな、。」
『どういたしまして。』
そう云って微笑んだの顔は、昔よくしていた顔と同じだった。
「、好きだ。」 『私も好き。』
触れるだけの接吻をもう一度する。
夜空に光る星はキラキラ輝いていた。
まるで俺たちを祝福するかの様に、、、、。
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中也を担ぎながら車へと向かう。
『ふふ。』
「ん?なんだぁ?」
『なんでもない。』
「嘘つきやがれ!なんだよ、云えよ。気になんだろ。」
『嬉しくて。中也とまたこうやって一緒にいれて。』
「な、なんだよ。手前はいちいち可愛いすぎんだよ!」
顔を真っ赤にする中也。
勿論中也と一緒にいれることも嬉しい。
だけど、私のキスで目覚めた中也。
昔、エリス嬢に読んであげた眠り姫のお話を思い出した。
でも男女逆であったことが可笑しくて、思い出し笑いをしてしまったのだ。
中也にキスしたことは恥ずかしくて云えないので、このことは中也には秘密だ。
空に光る星は宝石のように輝いていた、、、。