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氷が溶けるまで。【中原中也】

第12章 特別な日


心もお腹も満たされ、レストランを後にする。

エレベーターに乗り込むと何故か最上階へ向かう。

不思議に思っていると、それを察したのか中也が口を開く。


「まだ終わってないぜ?」


最上階へ着くと、中也に手を引かれ部屋へと連れて行かれる。

「目閉じとけ。」

中也の云う通りに目を閉じると、肩を抱かれゆっくりと歩き出す。

歩みが止まる。

「目開けてもいいぜ!」

ゆっくりと瞼をあげる。

『わぁ、、、。』

目の前の美しい夜景に息を呑んだ。

ヨコハマの夜景はとても美しい、ここから見るとヨコハマ全体がよく見えた。

拠点のビルも見えるし、探偵社の事務所も見えた。

私が住んでいる街はこんなに美しいものなんだと再認識した。


「。」

後ろから中也に呼ばれ、振り向く。

そこには跪いた中也が居た。

まるで王子様のような姿にドキッと胸が鳴った。

「、改めて誕生日おめでとう。」

『ありがとう、中也!』

「手ェ出してみろ。」

云われるがままに手を差し出すと、キラキラと輝く物が私の手首に回った。

『凄く可愛い、、。』

「手前にピッタリだ。」

中也からのプレゼントはサファイアが埋め込まれたシルバーのブレスレットだった。

『ありがとう、大切にする。』

「ああ、絶対外すなよ?」

『うん、外さない!』

「愛してるぜ、。」

『私も愛してる。』

自然と2人の距離は近づき、そして唇が重なった。


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