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~たゆたううたかた~【禪院直哉/R-18/短編集】

第5章 ごっこ遊び 【禪院直哉】



口をリビングの横にある
ミニキッチンのシンクでゆすいで
備え付けてあったウォーターサーバーの
冷水をグラスに汲んで喉を潤した。

被っていたかつらを外すと
頭がすっきりと軽くなって
花魁は…ずっとこれと思うと…
肩が凝りそうだなと思いつつ。

『こっちおいでぇや、ちゃん』

リビングで大画面でAVを見ながら
直哉様は室温に近い温度に
なってしまった元冷酒を飲んでいて。

直哉様が座っている真っ赤なソファの
隣にが自分の腰を下ろした。

ちょっと温いなって氷が解けて
薄くなってしまった味がぼやけた
ピーチフィズを飲みながら熱い内が
美味しかっただろう…骨付きの
ウインナーを食べて…。

『この部屋、ええサウナあるし。
サウナ入っとる間に
お湯張りしとけばええやろ?』

そう言えば…このフロアには
おトイレはあったけどお風呂がない。

『メゾネットの部屋やから、
風呂はそこの階段の上やで?』

メゾネットのラブホテルって大体
ベッドが上にあるイメージだけど
このお部屋は上の部分に
お風呂場と、サウナがあるらしくて。

私がお湯張りの為に階段の上に上がると
上がった先には…ダーツ台があって。
私の後について階段を昇って来た
直哉様が私の肩を叩いて。

『その前にダーツでもしよか?』

サウナと言って居たからか
腰にタオルを巻いた格好で
ダーツしないかと言って居て。
まぁ自分達だけしか居ないから
腰にタオル1枚の姿でも全裸でも
誰もそれを咎めたりはしないけども…。

昔…付き合って居た彼が…
デートの時はダーツバーって人だったから
ちょっとはルールも知っているし、
そのお店のマスターにも
ダーツの投げ方は教えて貰ったから。
それなり…ぐらいには…お付き合いは出来る。

花魁コスプレ姿でダーツを投げるなんて
そんな経験も…ここでしか
できない特別な経験だろうなと思いつつ。
スタンダードなゼロワンを楽しんで。
ゲームが終わる頃にはお腹も落ち着いていて。

ふたりで入っても余裕のサイズの
広々としたサウナに入って、
お湯張りが出来たらお風呂に移動した。
和風なラブホテルなだけあって
お部屋のお風呂も、
ゴツゴツとした岩風呂だった。

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