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~たゆたううたかた~【禪院直哉/R-18/短編集】

第5章 ごっこ遊び 【禪院直哉】



『ここまで言うたら分かるやん?
今まで5人で7日間の当番を
3人で7日間にしやへんかって話。
どない?自分にはええ事なぁ~んも
あらへん話やけど…、ちゃんは
うん言うしかあらへんやろ?』

そう言いながらニタァと笑って居て。
直哉様の嫁になる事に
積極的な千夏さんと弥生さんは
今まで1日だった当番の日が2日になるから。
この話を断る訳が無くて。

「あの…直哉様…その…3人で…
7日間だと…1日…余ります…よね?」

『せやから、2、2、3で7日なるやん。
あはははっ…めっちゃええ顔するやん。
せやで?自分が3日間担当に決まってるやん。
でも喧嘩なったらアカンから、
2日ずつって事にしとこな?
これは、ちゃんと
俺のナイショやで?』

何だろう…不本意……。
でも……お互いに…小さい頃から
この人と結婚するって決めていた相手が居て。

その人に迷惑になっちゃいけないからって
澪さん…お勤め…頑張ってたんだろうな…。

私にそれだけの話をして、
満足気な顔で直哉様は私の部屋を後にした。

明日から…直哉様と…一緒で、
また…どこか…気になるラブホテルに
私を連れて行くつもりらしい…。

もう…ここまで…乗りかかるよりも
乗ってしまった船は
大海原の真ん中では降りられないから、
私は…船からは降ろしては貰え無さそうだし
諦めて腹を括るしかなさそうだ…。

どうせ…朝早くから…起されて
連れ回されるのであれば…、
もう今日は早めに入浴して
早めに…休んでしまおう…と思って。

その日の夜は…早めに…床に入ったのだが。

今頃直哉様は…弥生さんの…
あのたわわに挟まったり挟んだりして
お楽しみなのだろうかと…か…、
考えたくもないのに考えてしまっていて。

早い時間に布団に入ったのに、
なかなか寝付けないでいた。

結局…その夜は…あまり眠れず…。

朝早くに…直哉様はお仕事に出られるので
全員でお見送りをする様にと起こされて。

禪院家の門の前で5人並んで
仕事に向かうと言う直哉を見送った。

『今日は…直哉様は…
お泊りのお仕事だそうね…?
お当番のお仕事も…お休みで残念ね』

「その代わりに…実家に…
顔を出して来ても良いとお許しを
頂きましたので…今日は
実家でゆっくりして来ようと思います」


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