第10章 吐露Ⅱ
[十亀条Side]
枯れるまで延々と泣いたせいか
頭も痛いし瞼も赤い
(こんなに泣いたのぉいつぶりだろうぉ)
おかげですっきりしたかもしれない泣くのなんて本当久々で隣を見てみると心なしかちゃんの顔も晴れやかになっているようだった
よかった
さっきは本当に生気のない顔つきだったから今は大分生き生きしているように見える
そういう表情を見れただけでも僥倖というべきだろう
それにお礼なんて俺が言うべきことなのに
(本当に君は…………)
過去が何であろうと思いが強まっていくだけだ
好きだ
過去に何があろうとも全てを受け入れてたい
たとえ彼女が嫌だと跳ね除けても俺はその全てを愛したいのだ
(ちゃん………)
勢いに任せて口を開いてしまった所突然扉が開く
(んぅ?)
何事かと思い振り返るとじいちゃんが部屋に入ってきてしまったようだ
(じいちゃん…!?)
タイミングがいいというべきかなんというべきか正直言うと悪いのだが
固まったもののこれはまずいよねぇそう思い姿勢を立て直すももう遅いようだった
(これはぁ〜………)
怒りが次元を突破してしまっている
こんなじいちゃん初めて見るかも
そして俺は放けていたようでいつの間にか胸ぐらをつかまれる
力強すぎるよねぇこれ
(…………………)
(とりあえず)
(……どうしよぉ…)
ちゃんは大慌てしている
俺はそう思いながらじいちゃんのお叱りを受け入れるしかないと思い甘んじて受け入れ始めたのだ