第47章 鼓舞
[……]
[ごめん椿ちゃん]
[私卑屈になってた]
[…え、と…この短期間で色々と起きたから]
[その………話を聞いてほしい]
椿ちゃんには"本当のことを"話さねば
彼女はこんなに誠実でいてくれているのに不公平な気がしたから
前と似たようなことばかりやって私ったら
ますます顔が上がらない
(…………………)
[……………ふぅ]
呆れて息を吐いたかと思えば違うらしい
逆にぽんと頭を撫でられる
"大丈夫" "わかった"と
子供でもあやすかのように優しく柔らかに
[……わっ]
[…あーしに…話してくれる?]
[…………うん…]
********************
[って…]
[…大変すぎじゃない?]
[は…は………]
[何というかまぁ…]
(ぐうの音も出ない…)
と言いつつ湯気が立つカフェオレのマグカップを手渡しする
(……本当…何というか)
近かったことから場所を変え今私の部屋に入ってもらってる
幸いにも家には誰もおらず話すには絶好の機会のようなものだった
で話したのはいいものの
(…説明するのが難しい…)
言い方は悪いけど条くんにはあんな形で別れるし
助けてくれた梶さんとは告白されその後は
(……………うん)
まぁ何をしたかは話さないで置いて
とにかく訳が分からなくなってしまったのだ
そして今日椿ちゃんにも告白されて抱えていたものが我慢できずはち切れてしまって
限界に近かった いや限界だったのだろう
それを真剣な眼差しで聞いてくれた彼女には感謝しなければならない
本当なら返事をしなければいけないのに
(…………ふぅ)
口に甘いカフェオレを含み考えすぎた頭に糖分を入れる
美味しいと感じホッとした所
[………ごめんなさいね]