第46章 戸惑い
[……でねでね♡そこの化粧品が…]
[…?さん?]
[ん……………あ!]
[ごめん…!何?]
[[大丈夫ですか?/大丈夫…?]]
[あ…うん!大丈夫だから…!]
[そう…?あっ!でね〜!]
[…………………]
(またボーとしてたんだ…)
それにも気づかぬほどうわの空だったらしい
せっかく椿ちゃん・ことはちゃんと気分転換にお出かけしているのにこのざまだ
少し甘いものでも摂取して切り替えねば
先ほどよりも少しぬるくなったミルクティーを口に含む
(何してるんだろ…ほんと)
あの後獅子頭連の噂はあっという間に広まりおじいちゃんおばあちゃんにも聞こえてきたらしい
私がもう条くんと会ってない時点で察していただろうに
だから
何も言わなかった
(…………ううん)
いや 何かあったか聞いてきた
だからまぁ詳細は省いて簡易的に伝えると
*******************
[…………そう]
*******************
と一言だけ
それもそうだ
私が"悲しい顔"をしていたから
おばあちゃん達が息を呑んだのがわかる
見てなくても理解できるほどよほど酷かったのだろう
正直言うともう何もかもわからない
条くんとは喧嘩別れのようなことをして逃げるし
梶さんのこともああ言われてどうすればいいかわからない
それに
(……沢山ありすぎて)
様々な思いが頭の中に交錯している
パンクしそうなほどに
(………はぁ)
勝手なことなのは承知している
ただ虚ろな思いを抱えるしかなかった