第5章 ※危機Ⅰ
[十亀条Side]
夕方になりいつものように鶴の湯に向かっていたら
じいちゃんが慌てた様子で走ってきた
(どうしたんだろぅ?)
気になっていつものように声を掛ける
[あれ?じいちゃん?どうしたの〜]
[そんなに慌てて〜]
[はぁ……はぁ……]
[亀の…坊主か………]
顔色が悪いなにかあったんだろうか
理由を聞こうとすると
[ のやつ見なかったか!!]
必死の形相だった
[ ちゃん見てないけどぉ…]
あまりの気迫に驚いたものの俺はそう答える
[ 見つかんねんだ…!]
[迎えにいったはいいものの…]
[いつもの帰り道にいるはずなのにいねぇし…]
[かといってあいつが行きそうなところにもいねぇ……]
[電話にもでねぇ………くそ…]
(え)
聞いた途端頭が真っ白になった
けれどそれどころではないと思考を戻す
これは嫌な予感がする
ちゃんの身になにかあったと感じていた
焦りが出始める
[じいちゃん俺も探すよ…!!]
[本当か!?悪いな!]
[俺はあっち行くからそっち頼む!]
[わかった!]
俺はそういって走り始めた