第40章 的中
[…………]
[あらちゃんどうしたの?]
[具合悪い?]
[…ううん!大丈夫だよ藤川さん]
[…そう?ならいいんだけどこれで片付けたら終わりだものね]
[あ、はい…!それだけお願いします…!]
その翌日
あんな風に割り切ったのにも関わらず気になって仕方なかった
ずっと胸にモヤモヤが残ったままで振り切ることができない
(…気にしすぎ…なのに)
(私 どうしたんだろ)
(…まずは仕事終わさなきゃ)
仕事に集中しないと
今日は珍しく半日で終わるのだから
暖簾を片付けようと外に小走りででると
(って…あれ?)
いつの間にか雲が陰っている
さっきまでは雲一つない明るい空だったのに
確か天気予報は
(あ)
ぽつんと頬に水滴が落ちる
[雨だ………]
まだ本降りじゃないようだけど酷くなりそう
こんなに降るの早かったけと疑問に思いつつ急いで暖簾をしまい中に入る
(……そういえば)
(条くんたち濡れてないかな…)
今日傘なんて持っていかなかったはず
気にはなったけどまずは店じまいをしてからだ
(あとで連絡しよ)
そんな軽い気持ちで次は鍵をかけなきゃとサンダルを脱いで置き場所へ探しにいったのだ