第39章 不穏
[うーん〜なんだろうねぇ〜行っちゃって…]
[…そう…だね…]
相談するのも嫌だと言うことだろうか
そういう訳でもないのかもしれないが胸がちくっとする
[まぁ明日オリに行くから]
[その時会えるしねぇ]
[うん…]
[……?ちゃん…?]
[条くん…その…]
[丁子くん何かおかしくない…?]
[ちょーじが?]
コクンと頷くことしかできない
言おうか迷ったけれど私が気にし過ぎであればそれでいい
(……いいのだけれど)
[う〜ん…特にそんな様子ないけどぉ]
[元気だよぉ]
[何か気になるぅ?]
[……ううん何でも]
(………気にし過ぎかな)
丁子くんがいつものように"元気"であればそれでいい
彼がこう言うのだし杞憂だったのかもしれない
この前のざわつきで変に敏感になっていたからだろう
[……ってわ]
ピタッと絡みつくように抱きついてくる
私の背中に手まで回して逃す気はないようだ
[……充電していいぃ?]
[………もう]
仕方ないなぁと思いこちらも手を回す
大丈夫だと肯定するかのように彼の想いに応える
(この時は大丈夫だと思ってたけど)
それは間違いで私の直感は正しかった
丁子くんを追っかけていれば"あんな風に"変わることはなかったのだから