第36章 ※嫉妬Ⅱ
[え…!?]
何言ってるの一体
もしやこれは
(は、はめられた……??)
直感的にそう感じて取ってしまう
じゃないと理解が追いつかない
つまりは私がそう言うと分かって彼は
(え………と?)
開いた口がふさがらず間抜けな顔を晒していると
[……じいちゃん来るまで時間あるしぃ]
[もう少しぃ試してみよっか]
[って………わっ!]
[条くん……!]
景色がぐるりと変わりまたもやベットに倒れる
目の前に条くんがいてまるで檻の中に閉じ込められているようだ
こうなっては逃れるすべもない
[ふふっ]
[可愛いねぇちゃん]
(………〜〜〜〜〜う〜〜〜!)
あまりにもやり方が卑怯だと思いポカポカと彼の胸板を叩く
ささやかながらの抵抗なのだが微塵も感じていないのかニコニコと微笑みながら嬉しそうに受け入れている
さっきの行為についてまるっきり反省していない する気もなさそうだ
ということは
(狙っていたんだ…!)
意外と策士だこの人
[……ふふ]
[好きだよ ちゃん]
その抵抗も虚しく彼の唇がだんだん迫ってくる
甘い言葉を吐けば許してくれると思ってるのだろうか
いや絶対思われてる
(………)
残念ながらその通り実際絆されてしまっているのだ私は
けれど私はもうこの甘美な行為を知ってしまった
後戻りはできない
それに時間が許されるのなら
(………もう)
[………ずるい]
一言そう漏らしゆっくりと瞳を閉じる
それが何を意味するのかも理解して
結果は聞くまでもなかれ
私は条くんと来るまでの間甘い時間に囚われていた