第36章 ※嫉妬Ⅱ
[[ご馳走様でした〜!]]
[美味しかった!またね!お姉ちゃん!亀ちゃん!]
[ご馳走さん〜!じゃまたな十亀さん]
[じゃあねーまた明日]
[またねぇ]
[は〜いまたね〜]
軽く手を振り彼等の姿が見えなくなるまで見送る
皆美味しそうに頬張って食べていたから作っておいてよかった
まぁ一番食べていたのは誰であろう条くんなのだが
大きな口であんぐりと食べるものだから一口、二口で茶碗からご飯がなくなっている始末
丁子くん達も見慣れているとは言え驚きを隠せなかったようだ 毎度のことながら流石と言わざるを得ない
(まあ…)
ココだけの話私は彼の頬張っている姿が可愛くて好きだからバレないようにこそっと見ていたのは秘密にしておこう
[じゃあ家に戻ろっか]
[うんそうだねぇ]
おじいちゃん達は今日遅くなるらしく条くんが少しの間家にいてくれることになっている
別に一人でいられるし大丈夫と言ったのだけど心配だからと
[少しでもちゃんといたいからぁ]
とのことで
(………照れちゃうな)
こんな事を言われて嬉しくないわけがない
体中が喜びで満たされているってこういう事を言うんだろうか
おばあちゃんもその方が安心だからとお願いされたけどはたして私の心臓が持ってくれるといいのだが(おじいちゃんは渋々了承していたけど)
二人でいることは何度もあったのだけれど付き合ってから二人でいるとなるとドギマギしてしまって
それに
(あ……)
(そういえば)
いけない
忘れてしまう所だった
椿ちゃんにメッセの返事を返さなきゃいけないんだった
(一段落ついたし送ろうかな…)
家の中に入ってようやく気づくだなんて
よほど頭に入っていなかったのね 私
(……よしっと)
ポケットの中からスマホを取り出し条くんがパタンと戸を閉めた瞬間だった
[…ちゃん]