第4章 成長
[椿Side]
にことはを紹介しようかと迷ったんだけどことはからも熱い要望もあって受けざるをえなかった
(綺麗)
(宝石みたい)
彼女を一目見た瞬間綺麗だと呆然としていたことを覚えている
最初会ったときは年上だと思わず同世代だと勝手に勘違いしたいけど話をして打ち解けると気遣いができて優しくて本当に良い人で
あーしの唯一無二の友達
親友の一人と言っていいかもしれないわ
だんだん話してみてわかったのは
彼女 人と打ち解けるのが怖いみたい
ううん"人"そのものが怖いのかもしれないわ
から話をしたわけではない
過去に何かあったのはなんとなく想像がついてしまう
もしかしてあーしと同じ様にいじめられたのかしらって
間違っていたら悪いから言ってはいないけど最初は怖かったのかもしれない
(そうよね)
こんな制服を着たでかい女装した男が出てきたら誰だってびくびくしちゃうもの
けれど彼女はそれに臆することは全くなかった
それに甘えてしつこく話しちゃったけど
だってあんな綺麗な子とお友達になってみたいじゃない
あーしの話はさておき
余計なお世話かとは思ったけどにいい友達ができてほしいと思ったし ことははいい子で信頼できる
だから紹介したのだけれど
(あ…あらぁ………)
予想していたけど当の本人は体が震えて顔面蒼白
こんなこと考えればわかったはずなのに
あーしと来たら
(やりすぎた…かしら…)
最悪なことをしたのかって後悔したわ
けどそんな心配も杞憂で彼女も勇気を振り絞ってことはとお友達になってくれた
(………頑張ったわね)
そう思うと嬉しくて泣いてしまって
涙腺緩くて駄目ね私
とことははそんな泣くことじゃないのにって笑われてしまったけれどこれからが前に進めていけるよう力を貸して上げたいと改めて思えた
ううん思ったのだから