第31章 出会いⅣ

［ふふ…椿ちゃんったら…わかってるよ］

わかっている
もちろんそんな陰口なんてするような彼女じゃないもの
嬉しくてついからかいすぎたかもしれない


［なら良いのだけど…］

［とにかくのことは褒めてばかりだから！］


［う、うん…］

ずいっと顔を寄せてくる
気迫がすごい　本当だからねという圧が
疑ってはいないのだけどすこしからかいすぎたようだ


［あー…いいところ悪いが…梅宮］

［椿野に話があるんじゃなかったのか？］　


どうやら二人が来た目的は椿ちゃんに用があるみたいのようだ
話に夢中で全然気づかなかった　柊さん達の邪魔をしたようで申し訳ない

［ごめんなさい…！話遮ちゃったみたいで］

［いや　いいんだ俺等のほうが割って入ったもんだからな］


［お？あー！そうだった！］

［悪い！忘れてた］


［やっぱりな］


［あら！あーしに話？］

［おう！実はな…］


［ポトスで話したほういいんじゃないか］


柊さんが話しながら胃腸薬を飲み始める
この様子だと内密な話のようだ


［ん〜そうだな…そのほう良いな！］


［そうね…そうしま…］


椿ちゃんがそう納得していいかけた途端ハッとする


［のこと送らないと！］


［え？あ…！］


忘れてた
でも椿ちゃんはこれから用事だ　これ以上相談にも乗ってもらって迷惑をかけられない
暗くなってきたし迎えに来てもらったほういいだろう

［いいよ…！椿ちゃん！大丈夫だから！］

［…ごめんなさいね…］

［気にしないで！私電話しておじいちゃんに来てもらうし］


むしろ私が長引かせたようなものだ
ポケットからスマホを取り連絡しようとすると



［柊さん……？］