第31章 出会いⅣ

［え…とその…］

［ん〜？どうした？］

［好きなように呼んでいいぞ］


（………好きなように…）

申し訳ないけどまだハードルが高すぎる
またかという展開すぎるかもだけどいつものようにさん付けから始めよう　


［う、梅宮さん］


［ん？］


［椿ちゃんがその…話してたっていうのは…？］


どういう事なんだろう　正直言うと聞いた時から気にはなっていたのだ
私の話をしていることに唐突に気になってしまいつい出来心で聞いてしまっていた


［お！それはだな…］


［う、梅！！駄目よ！言っちゃあ！］


椿ちゃんが珍しくあわあわしている
よほど言われたくないことなのだろうか？いつも冷静沈着なあの椿ちゃんが慌てふためくなんて
というかよほど言わせたくないのか強引に手で口を塞ごうとしている
けれど梅宮さんは颯爽とかわして



［え〜別にいいだろ！ただ可愛いだとかいい奴でていう話だろ？］

［な！椿野！］


［ちょ！！！やだ！梅ったら！］



［え？］


そんな話をされていたなんてだらしなくぽかんと口を開けてしまうそれと同時にふと嬉しくなっている自分がいた
いい人だなんて本当優しいことばかりしか言わないな椿ちゃん

（でもまさか…）


梅宮さん達に話ししてるなんて思わなかったまぁ確かに話題にのぼることもあるもんね
それはわかるのだけど

（…………）

照れるのはこっちのはずなんだけど椿ちゃんが顔を真っ赤にして梅宮さんの背中をポカポカと叩いている
その光景がおかしく見えてしまい


［ふふ…なんだぁ…悪口でも言ってるかと思ってた］


［！そんなわけ無いわよ〜！］

［あのね……！］

なんだか力が抜けてしまった
それに叩くのをやめてすぐさま駆け寄ってきて必死に説明しているところも可愛く見えてしまう



［あははは！だってよ！柊！］


［はぁ〜…お前な……］