第31章 出会いⅣ
[この子がいつも仲良くしている鶴川よ♪]
[は、初めまして…!です]
[お!よろしくな〜!]
[おう]
[えーと確か…その…]
[ああ 夏祭りの時会ってるな大丈夫なのかもう]
ありがたいことに覚えていてくれたようだ
善は急げ 今のうちに言わなくてはそう思い
[あの時はありがとうございました…!御礼言うの遅くなってしまって…]
梶さんの方にも言ったのだけれど気にするな大丈夫だあの人にも言ってあるということだったけど
自分の口から言わないと気が済まなくて
まさかこの機会がすぐ巡ってくるとは思わなかったが
[いや気にするな あらかた梶から聞いたし治ったようでよかったよ]
[…………なんのこと?聞いてない話かしら?]
(あ……)
まずい 爆弾が落とされたそういえば話してない
笑顔だけれど後ろに怒りのオーラが漂っているように見えるいやもう出ている
[ん?もしかして梶のやつか?]
[ああ…そうだ…って椿野聞いてなかったのか?]
[あら〜…そうなの…知らないわ♡]
[あ〜〜……そうか…]
グイグイと顔が迫って来ている
これは説明しないとまずそうだ いやまずい
怪我したってどういうことって顔に書いてあるもの
それに柊さんもなんか胃薬出してるこれ以上ストレスを与えるわけにはいかない
[説明聞きたいわ♡]
[ご、ごめんなさい!その…言うの忘れてて]
[その…ね……!]
なんとか事態を収拾すべく私はあわあわしながら語りだした