第26章 緊張
そこからは先程のような変な雰囲気は自然となくなりいつものように会話しながら歩いているとあっという間に着いてしまっていた
(ここが…………)
オリ 獅子頭連のアジト
前から噂程度に聞いていたとはいえ中々のオンボロ(言い方が悪いが)具合で正直に言うと幽霊スポットに見えるけど
本当にきてしまったんだと実感してしまい緊張してきてしまう
(うう………また緊張してきたな)
この様子だと顔がしかめっ面になっていることは間違いないでも自分の言ったことなのだ責任は持たないと
(でも……うぅ………)
[……ちゃん…]
[本当に大丈夫ぅ………?]
条くんが心配して顔を覗いてくる少しドキっとしてしまうも
彼のことだ私が緊張して固まっていることを察してくれたようだ
[大丈夫……なんだけど…緊張しちゃって…]
本当に彼は優しいだからなのかついポロッと本音が出てしまう
すると
[…………無理なら帰ろかぁ?]
気を遣ってそう言ってくれたけどここまでしてくれて無下にできない
それに彼がいれば乗り越えられるはずだから
[…………ううん……]
[せっかくここまで来たんだし…それに条くんがついてるし大丈夫だよ]
[………ちゃん……]
彼がいると自然と力が湧き出ててくるそれだけ私にとって頼れる存在なのだ条くんは
その答えを聞いてくれてホッとしてくれたようだ
[……でもぉ…本当に無理なら言ってねぇ]
[うん…ありがとう]
ニコッと微笑み一歩を踏み出そうとすると
[あ、亀ちゃ〜ん!!]