第25章 オリへ
[条くん………]
先程の冷たい感じはなくなり微笑みを浮かべている
どうやらいつもの優しい彼に落ち着いてくれたようだ
きっかけはわからないが行っていいと
[本当!?亀ちゃん!]
丁子くんがそれを聞くと嬉しそうにはしゃいで条くんに駆け寄る
[本当だよぉ〜ちょうじぃ]
[わーい!!やったぁ!]
[だけど]
そう一言呟き
[ちゃんが無理だと思ったらすぐ帰るからぁ]
[え〜……そんなぁ…亀ちゃん……]
ありがたいことに気を遣ってもらったようなのだが
彼がそれを聞いた途端先程のテンションは嘘のように下がってしまったようだ
[やだ!やだ!そんなの!]
だからなのか子どものように駄々をこね始める
決まったかと思えばそんな事を言われるとは思わなかったからかもしれないが
条くんはそれを想定していたのか宥めるように
[あのねぇ〜…当たり前だよぉ嫌がられたらぁ……]
[え〜そんなのわかんないじゃん!]
[気に入ってくれるしそんな事ないよ!]
[もう〜……ちょーじ…あのねぇ〜…]
(あ〜……これは)
終わりそうにない
二人共あーだこーだと話し合っているけどこれは収拾がつかなさそうだそれに中々付け入る隙もない
(とりあえず…)
(行けるってことでいいのかな……?)
色々あったけど条くんのお許し?も得たようだし
紆余曲折あったもののなんとか話はまとまりオリに行くことに決まったのだった