第25章 オリへ
鶴の湯だと落ち着いて話ができないだろうからとおばあちゃんが計らってくれて家の縁側に来たところだ
着いたはいいものの珍しく丁子くんもだんまり
いつもだと何か話しかけてくれるのにそれほど深刻な話なのだろうか
不安でたまらないものの問いかける
[えーと……どうしたの…?話って…]
[あ……それはぁ……ねぇ〜…]
[実はぁ〜………]
頬を指で掻きながら気まずそうに切り出そうとした瞬間
[オリに来てほしいんだ!お姉ちゃん!]
[え?]
(どう…ゆうこと……??)
訳が分からずついポカンとしてしまう
(オリ…………?オリ………?)
言われたことが頭を駆け巡り混乱している
今かなり間抜けな顔になっているだろうそんな私にどう対応したらいいか分からず
[ちゃん………え…え〜と…]
めっちゃオロオロしている無理もないよ条くん私もだからそしてごめん言葉が出て来ないというか石のように固まっていて余計に焦っているのか
[もう〜………]
[ちょーじ……俺が言おうとしたのに……]
[ちゃん混乱しちゃってるよぉ……]
[え〜〜だってぇお姉ちゃんにも来て欲しくて…]
[嫌って言われると悲しいし…]
(え………?オリって………聞き間違い…?)
(いや…でも……………)
確か条くんたち 獅子頭連のアジトというか拠点って話は聞いていたけどどうしてそこに私行かなきゃいけないのか
理由がわからない
[ごめん……ちゃん……]
[急に言われて戸惑ったよねぇ〜……]
[…………う、うん………]
まだ頭の中は落ち着かないけどとにかく返事をすることができた
すると
[嫌じゃなかったらなんだけどぉ〜…]
[行ってみない〜…?]