第24章 番外編➀ 困惑
[つ、椿ちゃん…!こ、声……!]
[声なんて構っている暇ないわ!]
[誰…!?そんな事言ってきたやつ…!?]
[つ…つば…椿ちゃん…!]
荷物なんてお構いなしだ
手元から離して私の肩に手を置いて揺さぶり始める
それにただでさえ近かった距離が顔がどんどん近づいてきていて
(つ……椿ちゃん…!)
(ち…近い………)
人通りがいなくてよかったのかもしれないけど、大声が響きまくっている
無理もない 椿ちゃんはよく通る声なのだし
まさかこんなことになろうとは夢にも思わなかったのだが
(私…言い方悪かったかも…)
椿ちゃんはかなりお冠になのか話を聞いてくれるような感じでもない様に思える
けれど
(自分が撒いた種だもの………)
(誤解解かなきゃ………!)
とにかく私は必死だった
そこだけの記憶は鮮明に覚えている
[違うの!!!椿ちゃん!]
彼女の顔をしっかり見てはっきり堂々と
大声で話すしかないと思いかなり声を張ってしまったけど後悔はしていなかった
[……………?]
私がこんなに声を大きくしたからなのかきょとんとした顔で私を見つめている
[その…!]
[言い方は悪かったかもしれないけど…]
[悪口とか言われてた訳ではなくて…!]
[自分の不甲斐なさに嫌気が差したというか…え〜と…]
自分で言っておいてしどろもどろになっている
口にするならちゃんと伝えることを言語化してから話すべきなのにまたウジウジと考えていた
[………………え?]
なにこれ
思考が停止する
額に軽い触感がふわりと
私は椿ちゃんにキスをされていたのだ