第23章 誤解
引き寄せられて条くんの胸が顔に当たっている
(ほ、ほえ………)
抱きしめられているようだ
安心したのだろうか腕に力があまり入っていない
きっと何て言われるのかドギマギしていたんだろうけど
(う、う〜ん…まぁいいかぁ)
少しびっくりはしたけどそれに弟のように思っているから
この様子だと前のように距離は戻ったという認識でいいようだ
しかしまたもや疑問が残ってしまう
(弟…?え…なんで)
(それだと私は……?)
弟のように思っているから好きということそれは間違いないはず
だと何故あんなに顔が赤くなって恥ずかしがったりして舞い上がったりしていたのか
なんだか私矛盾している
(もしかして……?)
条くんのことを家族のような親愛の好きではなく
男の人として恋愛という意味の好きということになってしまう
(私……………)
(条くんをそういう目で見ていたということになるの…?)
(で……でも………)
理由がわからず様々なことが頭に浮かびパンクしそうだ
だけど私の行動は当てはまることばかりだ
だからこそ余計にわからないのかもしれない
物事に整理できずそのまま胸の中に頭を預けているとこの姿勢のまま
[ちゃん………]
[俺ぇは…………]
私に何か言おうとするそんな時
[こんばんわぁ……坊主…]
[これはぁ……どういうことなんだぁ…?]
その声を聞いてゾッと悪寒がした