第23章 誤解
[条くんお茶いる…?]
[いや…大丈夫だよぉ〜…]
[そ、そう…]
[……………………]
(既視感がありすぎる…この光景…)
兎耳山さんが去った後、ぎこちない空気が流れていた
いつもの定位置に腰を掛けているが会話をしても続かない
それに以前よりも離れて座られている
久々に話すのもあるのかなと思ったのだけれどそれにしては距離が異様に遠い
あの時とは真逆
触れられたくたいようにというか私に触っちゃいけないように見えてしまって
それに顔を合わせようとしないし
どうしたんだろう
もしかして私はまた何か間違えてしまったのだろうか
さっきは普通に話していたのに
足りない頭で考えても全然答えが出ない
この空気に居た堪れなくなったのかわからないけど条くんが立ち上がる
[ちゃん……俺心配だし]
[やっぱり行くねぇ]
[え…]
大丈夫といったけど一人で行かせたから心配して当然だ
条くんが走り始めようとする
(いいの…私?)
このまま行かせたらこじれたままなような気がして
解決しなかったらずっとこんな関係になるのかと思うと
(そんなの嫌)
(待って)
自然と体が動いていた