第22章 出会いⅢ
[ちょ…ちょーじ…また何言って…]
[オリに連れて行くなんてぇ…そんなの…]
もしかしてというかどう見ても獅子頭連の拠点に行く感じのようだ
条くんも突拍子のない発言に狼狽えている
かくいう私も飲み込めていなかった
[え〜だってお姉ちゃんにも紹介したいじゃん!]
[みんないい人だし!友達になってほしいし!]
[ねっ!だから行こよ〜!]
[え……その…それは…]
[いやっ…さすがに早いってぇ…ちょーじ…]
条くんが早いんじゃないかって説得してくれているけど
兎耳山さんは是が非でも連れていきたいようだ
悪意はなく善意で言ってくれているのは理解できる
兎耳山さんや条くんも心を許すほどだ
きっといい人達なのは間違いないのだろう
だけど私からすると初っ端からハードルが高い
急にそんなことを言われて心の準備もできていないし
ああ言えばこう言うできりがないかもしれないが
(今は無理…!)
とにかく今日は駄目だなんとか諦めてもらわねばと必死になっていた
[え、えっと…………!]
そうして冒頭の話に戻るのである