第21章 必死
[十亀条Side]
[はぁはぁ………]
走り回ったからか体が汗でだくだくだ
息を整えようと一旦息を吐いた
またあの時と同じだ
全然 ちゃんが見つからない
屋台や人混みがない所くまなく探しているし屋台のおじちゃん、おばちゃんたちにも聞いたけど見た覚えもないようだし
それに電話をかけても出ない
(どこなんだ…… ちゃん)
とりあえずさっきチームに誘われた件は後日行くという話で折をつけた
強引に連れ去るので今日は無理だというとなんでなんでと駄々をこね始めた
(そんな事言われてもぉこっちのセリフなんだよねぇ…)
少しイライラしていた
ちゃんを置いていてしまった自分の馬鹿さと
なぜチームに俺が行かなきゃならないんだって
意味がわからなくて今思うと混乱していたんだろう
とにかくちゃんが心配でいつもより話し方が早くなったが兎耳山と言う人に事情を話すと
[そうだったんだぁ…!ごめんねぇ俺…]
[全然気づかなくて…]
[また明日オリに来てよ!]
[あ、というか迎えに行くね!]
連絡先を交換してそれで話がつき
急いでさっきまでいた階段の所にいくと ちゃんの姿がなく走り回っていたのだった
ここまでいないとなるときっともうここにはいないのだろう
(思いつくとしたらぁ…)
きっと家に帰っているのかもしれない
一縷の望みを賭けて少しの休憩を終えまた俺は走り始めた