第20章 ※嫉妬
[い、てて………]
[我慢してねぇ…]
[う、うん…!]
玄関で手当をしてもらっているのだけれど怪我の具合は皮が少し剥けて消毒液が染みるくらいで
大したことはなかったのだけれど大事をとって明日は病院に行くことにした
[はい!これで終わり]
[ありがとう…おばあちゃん]
[大丈夫よ!大怪我でなくてよかったわ]
包帯も巻き終わり取り出した道具を片付けようと手を伸ばした
[あらいいのよ]
[ううんいいの]
梶さんが去った後妙に疲れているのか体が重い
今日は色々なことが起こりすぎた
条くんに電話もしなきゃいけないし
早く救急箱に戻さないと片付ける手が早まっていた
突然玄関の戸がものすごい音を立てて開いた
ドンとびっくりするぐらいの大きな響き
(ん……?え……?なに?)
誰なのかわからず混乱していた
でもこの声ではっきりと理解できていた
[…ちゃん…!]
条くんだ
私を探しにきてくれたのか
はぁはぁと息を切らしながら汗だくになっていてる
(よかった無事だったんだ……)
姿が確認できてほっとしたのもつかの間
[ごめん…!]
私の顔を確認した後すぐさま頭を下げ謝り始めた