第19章 吐露Ⅴ

［梶蓮Side］
抱き上げられた瞬間女の顔がとんでもなく赤みがました

なんでだと思って文句言うなと言ったが逆効果なのかますます林檎のようになっていく

体が思いのほか密着している
それが気に食わないのかもしれない

でも

こいつの顔が近くにあって全然見飽きなくてずっと見ていたいほどだ

見られているのがバレたのか今度は暴れ始めてしまった

そんなとこも愛らしいとふと思ったが

暴れるのを抑えるのに精一杯でそれどころではない
落ち着いた後恥ずかしいとのことでおんぶに切り替わった

柊さんには最初は焦っているようだったが最後何故かはわからないが微笑ましく見られていた

その後は別れて家に送ることになり道案内されながらこいつを運んでいたけど

気を遣ってくれているのかちょこちょこ話しかけてくれていたがそれどころではなく

自分でやっといてなんだが声が耳の方に近いからか心臓がドキドキしていた

なんだこれ

不思議といやではなかったが変な緊張感があった

それと同時に

こいつだの女だの今更だろうがいつまでもこの呼び方はまずいよなと考えが浮かんでいて

名前を呼んでみたい

呼ぶ機会はあるかはわからないが俺は名前はと聞いていた