第15章 吐露Ⅳ
[十亀条Side]
正直言うと浮かれていた
ちゃんの家に迎えに行く前からドキドキしていて
少ししか居られないけどそれでもちゃんとお祭りに行けることに高揚していた
玄関の扉を開けてもらった瞬間あまりにも綺麗で
更に美しさに磨きがかかって見惚れてしまっていた
少しボーっとしていたようでちゃんがどうしたのか聞いてきたけどなんとかはぐらかした
あとばあちゃんも薄々勘づいているのか応援してくれているようだったけどちゃんにバレるとまずい気がしてそそくさと退散した
俺はお祭りの熱に浮かされてしまったのかいつにもまして積極的になっていて
手を繋いだり、いちご飴を餌付けではないけれどたべさせてあげたり
ちゃんも照れているのか顔を赤らめることが多くて見るたび嬉しくて仕方なかった
今思うと少しやりすぎかなとは思ったりしたけど
来年もまた一緒に行けたらいいな
そんな思いがひしめいていた