第4章 過去。
「っと!快翔?ねぇってばー」
晴羅は、俺を見た。やっぱりこの子の目は....
「なぁ。晴羅ちゃん?」
晴羅は俺を見た。猫のような瞳。
「お前は人を人間を信用してないな?」
晴羅は黙った。そして笑った。
「はぁ....。あんたもか....今までさあたし十人のプロモーターと組んでたんだよ。まぁ皆一週間で契約解除したけどぉー」
何でだろう....笑ってるのにこんなに悲しい目をしているんだろ?
「でも、最低でも1ヶ月は契約をしていないといけないのでは?」
俺は晴羅に問う。
「あぁ。皆死んじゃった。あたしのせい。私は不幸を呼ぶ黒猫だよ。さぁ契約を解除しよう?あんたまで死ぬよ。」
なんで....。そんなの酷いだろ。
「やだ。解除しない。」
「なんで。死んでもいいの?」
「いいよ!君は俺のイニシエーターだ!俺の家族だ」
「え。あ。あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ快翔ー!ずっと寂しかった。普通にイニシエーターとして生きたかった!」
晴羅は泣いた。泣きだくった。
「あぁ。これからよろしくな晴羅」
「うん!」
また今日もさっきまで曇っていた空が晴れた。
快晴だった。