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【R18】カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く【禪院直哉】

第6章 直哉とお出掛け



直哉の顔が…近付いて来て。

教えられたように…自分の瞼を閉じると。

ちゅ…っと…、自分の唇に

直哉様の唇が重なったのを感じて。

唇に唇が…重なっていた…

その……わずかな時間が…終わって…。

唇が…自分の唇から…離れていく…

その感覚を…感じた時に…。

思わず…自分でも…つい…反射的に

直哉様の袖を…掴んでしまって居た。

クスッ…と…笑い声が上から降って来て。

『ん~、何でちゃんは、
俺の、そんなトコ掴んどんの?
もしかして…、俺と…
もっと…チューしときたかったん?』

カァアアアアッ……

今の自分の顔は…赤い金魚よりも
真っ赤になってるんじゃないかって。

そんな風に思う程に…、顔が熱くて。

『ホンマに…、ちゃんは
からかい甲斐があって、しゃーないわ。
顔…真っ赤やで?…』

いつもの…自分とか…アンタとか
そんな呼び方でも、
ちゃん…でも無くて
呼び捨てにされて呼ばれて…。

『そのまま…目、閉じとき…』

「……直哉……ンッ…」

こっちからの言葉を、
直哉が遮る様にして
口を人差し指で押さえられて
それ以上…言葉を紡げなくなる。

言葉を…奪った人差し指が
ツツツ…と私の唇をなぞって来て。

伏し目がちに…こちらの顔を見つめる
直哉様の…表情に……凄い…
…男性的な…色気…みたいなのを…
感じ取ってしまって……。

スッと…言われた通りに
は自分の瞼を閉じた。

自分の唇に…直哉様の唇が触れて。
ちゅ…ちゅ…と…触れては
離れて…、また触れては離れる。
数秒…ぐらいの短いキスを繰り返されて。

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