第11章 嵐山

『開けてみたら分かるで？』

この箱を開けてみれば
答えが分かると直哉が
に対して言って来て。
促されるままに、その箱を開いた。

「これ…は……」

箱の中に入っていたのは
アンティーク調のトリカゴに
入った鳥のオルゴールで。

『それええやろ？』

「直哉様…これ…もしかして…
さっきのオルゴールの所の…」

オルゴール博物館の
オルゴールショップで、
売られていたオルゴールで。

さっき直哉が購入していた
オルゴールが…どこかの
誰かの為のプレゼントではなくて。

私の為の…プレゼント…だったんだ…。

がぎゅっと
自分の胸に抱く様にして
そのオルゴールを包み込む。

「直哉様…これ…、
ありがとう…ございます…ッ
大切に…させて頂きます…」

『そんなんええって、
オルゴール１つ
もろた位で大層やで？』

「でも…、その…、
嬉しかった…ので…ッ」

『ちゃんには
色々と頑張ってもろとるしな』

それは…来月の宴席の為の
お琴のお稽古だろうか？
それとも…、夏に向けての
お茶とお花のお稽古の事だろうか？

「いえ…お稽古事は…
物心ついた頃からしておりましたので」

『そう言う真面目なお稽古や
ない方の…夜のお稽古とかもな？』

「夜の…お稽古…ッ」

直哉がそう夜のお稽古と
毎日の様にされている
直哉の手によって施されている
夜のお作法についてを言って来て。

『他のお稽古は…週に１回とか
多くても２回とかやけど、
こっちのお稽古は毎日しとるやろ？』

椅子に腰を掛けて
窓の外の景色を楽しんでいる
直哉が自分の足の間を
大きく開いて座り直して。

足を開いて座って居る
直哉の足の間に入って
床の上に跪いて、
直哉の着物の前を開くと。

直哉のモノにが
自分の口を使って奉仕をする。

よしよしと…可愛がる様に
直哉の手がの
頭を撫でつけて来て。
その心地良さに目を細める。