【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第13章 入寮!
その日の夜、芦戸にお部屋披露大会をしようと言われたが、先ほどの爆豪との一件で頭の中がそれどころではなくなってしまったため部屋で休むと伝え、部屋にこもっている。
『う〜・・・。慣れる、慣れる、慣れる・・・・』
紬は布団を被りぶつぶつと同じことを繰り返し呟く。
爆豪のことだ、紬のあからさまな態度に気づいたクラスメイトたちがやかましく突き回してくるのが嫌だから今まで通りの態度でいろと言う事なのだろう。
『え〜・・・。生前の私どうしてたっけ?彼氏とかいたことあったよね・・・』
生まれ変わる前の世界での紬は高校3年生。
なんなら紬から告白して付き合った相手だった。
結局半年間の交際で振られることになったのだが。
『はっ・・・。違うわ、ベタベタしすぎてフラれたんだ』
高校2年の頃の淡い記憶を思い出した。
相手の顔はもう朧げだが、別れた原因は毎日でも会いたいと言う紬に付き合いきれなくなった相手から連絡を無視されるようになり、耐えられなかった紬から別れようと伝えたのだった。
結果だけ見れば紬がフったようになっているが、そもそも愛想を尽かさ別れ話ができない恋人に痺れを切らして自ら言いたくない言葉を伝えた。
『え・・・。これ勝己にもそのうちフラれるED迎えない?』
絶望的な結論に辿り着き呆然としながら夜を明かす紬。
ーーー爆豪sideーーー
事件の後、紬に思いを伝えた爆豪は何の音沙汰もない紬に一人悶々としていた。
何度も当然のように自分に好意を曝け出してきた相手があからさまに避けるようになったのを不愉快に感じ痺れを切らして行動に移した。
紬のリアクションは思っていたものとは違ったが、頬を赤らめ素直に肯定の返事をもらったので爆豪は上機嫌だ。
「・・・このあとどーすんだ?」
先ほどの紬のリアクションを見た限り、翌日からいつも通りと言うわけには行かなそうだと考えた爆豪はふと我に返った。
誰にも渡したくない、自分だけを見ていて欲しい、そんな気持ちで想いをぶつけたのはいいものの、今まで彼女がいたことや、ましてや好きな人がいたこともなかった爆豪にも今後の進展に頭を悩ませていた。