Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第9章 別れ(3)
雅「…久しぶり…だ…外の景色…」
翔「うん…そうだな…」
窓から見える景色といっても、家の庭位だったけど、それでも雅紀にとっては数十日ぶりだから、本当に嬉しそうだった…
雅「…空…」
潤「え?」
雅「空…見えないな…」
和「ああ…角度的に見えないんですね」
潤が外が見えるように抱えたままだったから、窓枠が邪魔して見えないのか…
翔「潤、雅紀を降ろして」
潤「あ、うん」
雅紀を降ろしてもらい、その横に俺も座った
翔「雅紀、俺の膝の上に寝て」
雅「え…い、良いの?」
翔「うん、寝転べば見えるだろ?」
潤に支えられながら雅紀は俺の膝に頭を置いた
翔「どうだ?見えた?」
雅「…うん…見える…綺麗な青空…」
雅紀につられて俺も上を向くと、雲ひとつない青空が広がっていた
智「ハハ…雅紀、子供みたいだな」
雅「…フフ…良いでしょ…すごく…気持ちいい…」
俺はそのまま雅紀の頭を撫でながら、暫く空を眺めていた