Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第9章 別れ(3)
俺は雅紀の衣服に手をかけ、そのまま脱がせようとした
けど…
雅「…大好きだよ…翔ちゃん…」
そう言って何故か雅紀は俺の手を止めた
翔「俺も…雅紀が好き…だから…」
雅「大好きだから…感染したく…ない…」
翔「雅紀…」
雅「翔ちゃんに…こんな苦しい思い…させたく…ないから…」
翔「そんなの構わないっ!俺も…!」
雅「ごめんね…ずっと…側にいる…って…ずっと離れない…って約束…したのに…」
翔「ま…さ…」
雅紀…全て知って…
その時の雅紀を見ると、手が微かに震え、その瞳からは涙が溢れていた…
俺は雅紀の手を強く握り
翔「何で…何でお前なんだよ…何で…雅紀ぃ…」
その手に縋りながら泣いた
雅「…翔ちゃん…お願いがあるんだけど…」
翔「お…願い…?」
雅「…ずっと…笑ってて…欲しいんだ…」
翔「…え…?」
笑う…?
そういえば俺…雅紀の病気が解ってから笑ってない…