Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第9章 別れ(3)
〜翔side〜
翌日、雅紀は退院した
ここ1ヶ月ずっと病院のベッドで、ほぼ寝たきり状態だったから筋肉は落ち、雅紀は1人で歩くことも出来なくなっていた…
車イスに乗り、1ヶ月ぶりに自宅に帰った雅紀は
雅「…やっぱり…落ち着くね…」
そう言ってふわりと笑った
本来なら自分の部屋に連れていきたいけど、歩く事も出来ない雅紀を2階になんて連れて行ける訳もなかったので
雅「…えっ…ここを…?」
1階の南側にある部屋にした
ここは智くん達の両親である大野さん夫婦の寝室で、今は客室にしていた
翔「ここならトイレとシャワーが付いてるし、介護するには丁度いいだろ」
雅「でも…大野の父ちゃんと…母ちゃんの部屋なのに…感染症の…俺が使うのは…」
智「バーカ。今は誰も使ってないんだから、病人がそんなの気にするなよ」
潤「リビングにも近いし、何かあっても俺と翔兄さんの部屋も近いから、すぐ対応出来るから」
和「まぁ、雅紀兄さんのお馬鹿発言は今に始まったことではありませんがね」
雅「…うっ…和ちゃん…病人に対しても厳しい一言…(涙)」
ホント…容赦ないな…