第8章 別れ（２）

「面会…されますか？」

翔「…えっ…」

「ご家族１名だけでしたら面会出来ますが…どうしますか？」

１人だけ…会いたいけど…それはきっと皆同じで…

なら、やっぱり智くんが…

智「翔くん…行ってきなよ」

翔「え…で、でも…」

潤「雅紀兄さんも、翔兄さんに会いたいに決まってるよ」

和「行って、とっとと病気を治して戻ってこいって言って下さい」

翔「皆…」

皆にそう言ってもらい、俺は雅紀がいる病室に案内された

〈カラ…〉

病室に入ると、こちらに背中を向けて横たわる雅紀がいた

雅紀…とても苦しそうだ…

ずっと肩で息をして…呼吸音も荒い…

それに…たった１ヶ月で…こんなに痩せて…

俺はベッドに近づき、雅紀の頭にそっと手を添えた

すると、ビクッ…と身体をビクつかせて、ゆっくりとこちらに顔を向けた

雅「…しょ…ちゃ…」

翔「…雅紀…久しぶり…」

雅紀は、俺がここに来ると思ってなかったんだろう…

目を丸くして驚いた顔をしていた…