Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第6章 再会(4)
舞「…お兄ちゃん?」
翔ちゃんの妹が翔ちゃんの顔を覗き込んで声を掛けていたが、翔ちゃんは放心状態だった
何かあったのか?
母「翔…どうしたの翔っ」
お母さんも気にして翔ちゃんの肩を揺さぶっていたが、翔ちゃんは微動だにしなかった
俺達も駆け寄り翔ちゃんの前に跪いて
雅「翔ちゃんっ…翔ちゃん!」
翔ちゃんの手を握ると、微かに動いた
そして俺と潤の顔を見て
翔「…雅…紀…潤…?」
そう言ってきた
雅「翔ちゃん大丈夫?」
潤「何かあったの?」
翔「…何…か…あった…?」
…どうしたんだ?翔ちゃんの様子がおかしい…
母「翔…部屋に戻って休んでなさい。後は…」
翔「…違う…」
母「え?」
翔「ここじゃない…俺が帰りたいのは…」
舞「お兄ちゃん?」
翔ちゃん…もしかして…
翔「智くん…和也…潤…雅紀…皆がいるあの家が…俺の家…俺の家族なんだ…」
潤「翔…兄さん…」
記憶が…戻った…