Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第5章 再会(3)
〜翔side〜
テレビ放送の翌日、舞と一緒にあの喫茶店に来た
…やっぱり…知ってる…
喫茶店だけじゃない…この建物も懐かしい感じがする…
舞「お兄ちゃん、ちょっとここで待ってて。車イスで入れるか確認してくる」
翔「解った」
そう言って中に入って暫くして、小走りで出てきた
舞「車イスで入るのは大丈夫だけど、今日はお客さんが多かったから、今材料が無くて大した物は作れないんだって。それで良ければって言うんだけど、どうする?」
翔「俺はそれでも良いよ」
舞「じゃあ行こっか」
そして舞が先に行ってドアを開けた
舞「すみませーん、2人でお願いしまーす」
「いらっしゃいませ、こちらに…し、翔兄さんっ!?」
翔「…え?」
そこに立っていた店員が俺を一目見て、突然そう叫び…
「潤くんっ!潤くんっ!」
奥の厨房に向かって誰かを呼んでいた
潤「和…どうし…」
奥から来たコック帽とコックコートを着けた『潤』と呼ばれた人が俺を見て動きを止め…
潤「…し…翔…兄さん…」
そう言って泣いていた…