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こちら、MOB飼育係[kz&ss]

第3章 そして「私」は


「早速なんだが……」
 と博士について行くと、一つの部屋の前に辿り着く。廊下側に細い窓がある部屋で、真っ白な壁に飼育カゴらしきものが奥にあるのが見えた。私は手元にある資料に目を通した。
「ストライダーの飼育と観察、ですか」
 私は出来るだけ内心を悟られないように自分に任せられた仕事を読み上げる。博士は気付く様子なくこう言い切った。
「書いてある通りだ。よろしく頼んだ」
 他に説明は何もなかった。餌の種類やシツケのやり方は君に任せる、とだけ言い残し、博士はここから立ち去って行く。

 ここで初めて私にだけ与えられた一匹の手乗りMOBの飼育と観察。

 これはもしかして、私が試されている……?

 そうなるとここは成功しなくては、この研究所の真の裏には辿り着けないのかもしれない。私はそう勝手に意気込んで、飼育部屋へと足を踏み入れた──。
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