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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第4章 “頂の景色”


「ごごごごご、ごめん!!!ツッキー、この教室に来るまでの間に全然知らない女の子からすごい声掛けられまくって、全部断ってきたから疲れちゃってるだけなんだ!!本当にごめん!!普段はもっと優しいやつだから今日だけは許してあげて!!」

ものすごい剣幕で一息にまくし立てた彼は、はあはあと息切れしていた。


「うるさい、山口」

「ごめん、ツッキー…」


『あぁ……なんだそういうことだったのか、それなら確かにツッキーも疲れちゃうよねわかる』

「チョット、どさくさに紛れて呼ばないでくれる?」

『ごめん、ツッキー…』

「…マジで、なんなのキミ」



「ふふふ、このクラス超楽しそうじゃん!!」


さっき私に封筒を渡してくれた女の子が嬉しそうに笑った。


『これ、ありがとうございました!』

「そんな!私預かっただけだから!」




「おはようございまーす、じゃあ席についてください」



先生が教室に入ってきた。



「私、案野。鈴木さん、またあとで」



案野と名乗った女の子は、手を振りながらパタパタと席に着いた。


「おーし、みんな揃ってるので、入学式行くから廊下で名前の順〜」


立ち上がると、隣の圧迫感に驚く。


『ツッキーどうやって身長隠してたの?』

「隠してない、座ってただけ」

『…身長いくつ?』

「188」

『空気って薄かったりする?』

「やっぱりキミ頭悪いよね?」





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