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合同リレー作品集【鬼滅・呪術・ヒロアカ・WB】

第1章 【鬼滅】霞屋敷のふろふき大根には柚子の皮が乗っている



「お疲れ様です……っ!?」


他の鎹鴉が伝達済みだったのか、待機していたのか、一斉に隠達が森の中に入って来た。

目の端で行方不明の子供達が救助される様子も見える。


隠達が目を大きく開けて驚いているのは、顔を両手で隠している奈緒を、無一郎が抱きながら現れたからだ。


「………霞柱様…俺が奈緒を運びましょうか…」

「いいよ」

気を利かせて聞いてくる隠に、無一郎はどっちかと言うと、余計なお世話の様に言った。


スタスタと歩いて森を抜けていく2人を、隠達は呆然としながら見送った。























後日奈緒の元に、産屋敷からの文が届いた。
奈緒はゆっくりとその綺麗な字をなぞる様に見ている。


【奈緒が無事で本当によかった。ありがとう】


最後に綴られた言葉の締めくくりに、不覚にもまた涙が出そうになる。

助かったのは、無一郎が来てくれたからだ。
あの場で自分は子供達を助ける事が出来なかったのに。


【奈緒のお陰で、無一郎がまた一段と強くなれた】


自分のお陰なんかじゃ無い。
無一郎は初めから強かった。

それでもそう綴られている文を握ると、奈緒は胸にぎゅっと抱きしめた。


天気が良くて、冷たいけど気持ちの良い風が屋敷に入って来る。

もうすっかり見慣れた庭を見渡しながら、ここが自分の場所だと今でははっきり言える。



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