第5章 リベロとエース
「で」
こんばんは。いつもの帰り道です。
今幼馴染の蛍くんに事情聴取を受けています。
「昨日の今日で何でそんなことになるの?」
『いや、今日のは違うじゃん。あの潔子さんを守らなければという使命感がね・・・』
「いくらちょっと背が高いからって女子の自覚無さすぎない?」
『うっ・・・。でも夕先輩小さいし、大丈夫かなって』
「結果大丈夫じゃなかったでしょ。運動部舐めすぎ」
『はい・・・。すみませんでした』
「はぁ、今回のはしょうがないとしてもとりあえずしばらく永瀬は僕か忠・・・、いや、忠は無理か」
何かブツクサ言ってる蛍。
「とにかく、できるだけ僕から離れないで」
『!?は、はい』
さらっとすんごいキザみたいなこと言ってる自覚あります?
なんかほんと高校入ってからどうした。
聞いてるこっちが恥ずかしくてまた顔が赤くなる。
あたしもあたしで赤面症かて。
「わかればいいよ」
そんなあたしの顔を覗き込んで満足そうにそう言うと、前に向き直り歩き出す。
ドキドキドキドキ。心臓がうるさい気がした。
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「なぁ龍!あのマネージャー・・・いいな!(思わず好きだ!って言いそうになったぜ)」
「お、おお。アイツ押し倒した時はどうなるかと思ったぜ(いくらノヤでもあれはダメだろ!)」
「いやー、潔子を守るって前に出たのもすごかったな!」
「正直あれだよな」
「だな!」
「「守るべき人が増えた!!!」」
以上、2年元気担当2人の帰り道をお送りしました。