第3章 黎明に溶ける ︎︎◆
gojo side
手を洗って洗面所から出ると、顔を真っ赤にして床にぺたんと座り込んでいる夢主と目が合った。……やっべ、もしかして声聞こえてた?それで顔赤らめてんだったらかわいすぎんだけど。
「…!ぉ、おかえりなさい…っ」
「…おー、…ただいま。…食堂行こっか」
「うん…っ!」
夢主を連れて部屋を出て、食堂へ繋がる廊下を歩いていると、食欲をそそるいい匂いが漂ってきた。
食堂の中に入ると、部屋着姿の傑と硝子がテーブルを囲んで座っていた。
「や。二人ともおはよう」
「おはよー……事後感すご。彼パーカーってやつじゃん。独占欲強いの丸出し」
「……硝子。あまりにもどストレートすぎるよそれは…しかも一切も躊躇なく……私ですら言おうか迷っていたのに」
「いや迷うなよ 傑も」
うわー…完ッ全に間違えたわこれ。夢主のこんな格好傑たちの前で見せたくねぇーー……夢主の部屋から着替え持ってくりゃよかった。しかもなんで全部バレてんだよ。
硝子と傑に散々揶揄われて、ようやく席に座れた。…夢主は顔真っ赤にして未だにあわあわしてるし。クッソかわいいなホント。
麦茶を取るとき、醤油さしを取るとき、茶碗に注ぐとき。夢主には何でもやってやりたくなる。むしろやんなきゃ気ィ済まねぇ。
「五条の過保護が加速してんじゃん」
「やれやれ…気持ちは分かるけど。」
しょーがねぇじゃん。……だって、昨日初めて隅々まで見て…夢主の腕も脚も腰も、なにもかも細くてやわくてさぁ、あんな身体で今まで呪術師やってたのマジ?心配になんだけど。…俺が守ってやんなきゃな。