第4章 北風と太陽〜居場所のない家庭生活
ある日、娘の海夢が俺に話しかけてきた。珍しいなと思っていたらー。
「あのさぁ、明日なんだけど雑誌の編集者の人とカメラマンの人来るから邪魔しないでよねー。どっか行っててよ。」
「どっかと言われてもー。何時から始まるんだ?」
「朝の9時からだよぉ。あたしのYouTubeチャンネル見んなよ!!はずいから!そんじゃ。」
せっかく娘と会話できるかと思って期待したのがバカだったかぁ。
そりゃそうだな。明日はいつ帰れるかわからないなぁ。朝から出かけるって何しよう?
急に言われると困るなぁ。お昼は駅のファミレスでも行くか。午前中は本屋で立ち読みでもしてればいいか。
そして翌日。朝から本屋で立ち読みしたかったが、本屋は10時開店か・・・仕方なくコンビニで時間潰しだ。しかも1時間何する?
とりあえずコーヒーとお菓子を買ってイートインスペースで飲食しながらスマートフォンでニュースをチェックした。
はぁー。理由があるとはいえ父親を追い出すとはいい根性してるじゃないの。
それから漫画や雑誌を立ち読みしつつ待っていると時間が来たので本屋で立ち読みした。
何かここでも買わないとまずいのか?と思ってとりあえず気になったゴルフの本を買ってみた。あとはひたすら立ち読みだ。
って私はなんでこんなことしてるんだろうか?トホホ・・・。
今は早く時間が過ぎればいいのにと願うばかりだった。